【町長からのお知らせ】「開拓記念のつどい」と「全国小さくても輝く自治体フォーラムに参加して」

開拓記念日のつどい開催

 5月8日は本町の開拓の日として大谷地区旌頌碑(せいしょうひ)前で先人の労苦と偉業を讃え、本町の限りない発展を新たに誓う日としてつどいを開催しています。
 本町は明治30年5月8日に北見市に入植した「北光社」のうち開拓の祖といわれる大谷清虎、馬場庄吉ら13戸45人が入地し開拓の鍬が大地に振り下ろされ本年で129年を迎えます。
 つどいでは、訓子府町高知県人会をはじめとした地域の方や町議会議員、町職員のほか旌頌碑横に建つ居武士小学校の全児童に参加いただき開催されました。とりわけ児童会長の「誓いの詞」では先人に感謝し、今のまちが持続的に発展することを願い、自分たちが未来を紡いでいくことを誓っていただきました。我々世代も確実に未来につないでいく意を新たにしたところであります。

 また、中央公園に設置されている開基百年記念碑は開拓100年を記念し、北光社移民団のふるさとの一つである高知県東津野村(現在は合併して津野町)から建立、寄贈された四万十川原石の碑であり、この場で同様のつどいが開催されました。

第29回全国小さくても輝く自治体フォーラムin泰阜村に参加して

 5月15日、16日は長野県泰阜村(やすおかむら)で開催された「全国小さくても輝く自治体フォーラム」に参加してきました。

 泰阜村は人口1,400人、面積64.59㎢、86%が山林でいわゆる農山村です。アクセスは東京から自動車で一つの信号もなく村中心部まで4時間程度、国道もなくJR東海の駅が4か所あり、飯田市(人口当たりの焼肉店数全国一、北見市と焼肉連携)から車で60分と利便性は高くはないと思われますが、中央リニア新幹線開通後は飯田駅が設置され格段に時間短縮されるそうです。人口構成では14歳以下人口が12%と緩やかに減少と高齢化率が42%となっています。

 同村は在宅介護の施策で有名、介護保険施行前の昭和後半から在宅での介護、看護、看取りなど国に先駆けて実施、国民年金のみの高齢者も多く、高額介護療養費の全額負担や介護費用の4割補助などを実施、返礼品つき寄付制度(現在のふるさと納税制度)の導入など国に先駆けた取り組みを実施していることでも有名な村です。

 諸般の事情により「自然を活かした教育・保育『ひとねる』未来」(※「ひとねる」は方言で「育てる」)をテーマにしたシンポジウムへの参加でしたが、裏山を活用した「もりもりの森」を備える村立認定こども園、30年にわたりキャンプ等を通じて自然体験教育を実践してきたNPO法人グリーンウッド自然体験教育センターの年間を通じた山村留学20名の「暮らしの学校だいだらぼっち」、森のようちえん全国ネットワーク代表を長く務め、認定こども園2園を運営し、フリースクールも併設されている事例など素晴らしい理論と実践であり結果も当然でていることと思われます。しかし民間運営であることでは運営費なりの利益は必要であり、地域での受け入れも多くの苦労を重ねたわけで必ずしも理想論で進んできたことではないと感じました。

 社会情勢としては全国の小中学校での不登校児が30万人を上回り、数百人の自殺者が出ていることも事実であり、一定の需要は実際感じられていると思いますが、公教育になじめない子どもや集団での生活ができない子どもの受け皿として機能されているのか、卒業後の進路はいかに、保育園からそういった特徴のある子どもがいるのか、疑問も多いところであります。

 コーディネーターからは小さな自治体だからこそ可能性があることや複式学級、辺地教育の重要性が見直されてきたことも言及されましたが、公教育としてその領域を政策展開するには多くの時間がかかると感じたところであります。

(令和7年5月21日 訓子府町長 伊田 彰)

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