まちへの想い
8月26日、嬉しい出来事がありました。訓子府町に昭和35年から63年にわたってお住まいになり、町の発展に関わっていただいた90歳の高齢のご婦人が町長室を訪問され、永年お世話になった訓子府町を離町するにあたり、「良いまち訓子府」をこれからも続けてくださいとの言葉を添えてご寄附をいただきました。
役場まで歩いて来られるほど、90歳とは思えないかくしゃくとしたお姿を拝見させていただきました。まだまだ今の暮らしを続けたいとの想いを感じました。
高齢者が住み慣れた地域で自分らしく日常を過ごすことができる地域社会を目標として展開しているなかであり残念でなりません。
一人暮らしの高齢の親を心配するご子息のもとのサービス付高齢者住宅への入居が決まったとのことでしたが、御地での健やかに自分らしい日常生活をおくられることを願ってやみません。
昨年、本町では78人の方が鬼籍に入られ、10人の新しい命が誕生しました。転出された方が177人、その内65歳以上の高齢者は22人と12%を占めています。施設への入所、病院への通院、お子さんの居住地の近くへ転居など様々な要因はありますが、誰もが住み慣れた地域で心安らかに生活でき、互いに助け合いながら暮らせるまちに向かって気持ちを新たにしたところであります。
第3回臨時町議会で行政報告させていただきましたが、6月に訓子府貨物輸送株式会社様から会社創立70年の節目を記念して300万円もの多額のご寄附をいただきました。
創業70年という町内では老舗企業であり、農産物輸送、灯油配送などを手掛けていますが、2024年問題では運転手さんの時間外規制など厳しい状況が続きます。長く社会に貢献、特に本町の基幹産業である農業にとってはなくてはならない企業であり、創業100年に向けて更なる発展をお祈りするものであります。
また、7月には訓子府ライオンズクラブ様からクラブ解散にあたり100万円のご寄附をいただきました。60周年を目前にしての解散となり最終例会は1,228回でした。役員の高齢化や担い手、会員不足などの要因はありますが、長い間奉仕の精神で町に貢献いただいたことに感謝を申し上げます。これも人口減少、事業所減少やコロナの影響なんでしょうか、残念でなりません。
7月30日には株式会社吉岡経営センター様、税理士法人日本会計グループ様、ビズアップ公共コンサルティング株式会社様からそれぞれ100万円ずつ計300万円の多額のご寄附をいただきました。吉岡様は菊池前町長時代から継続して多額のご寄附をいただいており、本町が本年3月に「ゼロカーボン・シティ」を宣言し、脱炭素社会に向かうモデルとして来年度の電気自動車導入に活用するためのご寄附であります。
地球温暖化、今は沸騰化ともいわれる異常気象が世界中で起こっています。特にこの夏は九州、中部地方の35℃を超える危険な暑さの連続や台風の相次ぐ上陸など厳しい状況にあります。いかにして乗り切っていくのか本町でもカーボンニュートラルをめざして施策を展開していかなければなりません。
人口が4,500人を下回りましたが、「くんねっぷ町」の持続的な発展のため「訓子府を愛する多くの皆さん」からいただきました応援、ご支援を裏切ることなくまちづくりに邁進してまいります。
(令和6年8月28日 訓子府町長 伊田 彰)