令和6年第2回定例町議会を振り返って
本年6月は、気温の変動が大きく寒い日も多かったと思います。農作物の生育が心配されるところでありますが、月末の気温上昇は熱中症が心配されたところでもあります。
最近は「暑熱順化」と聞きなれない言葉も出てくるようになりましたが、暑さに徐々に慣れていくとのことです。特に急に気温が上昇する日は無理をせずに涼しいところで過ごしてほしいと思います。
昨年は、7月9日のふるさとまつりに夏日を記録し、9月上旬まで夏日が連続したことも記憶に新しいところでもあります。昨年の猛暑から子ども達の命を守るため、訓子府小学校、居武士小学校、訓子府中学校、認定こども園のほか、各地域集会施設への冷房設備の整備も完了し、本格的な夏到来に間に合ったところです。猛暑日に体調の異変を感じた時などは、町公民館や総合福祉センターうららでクーリングシェルターを設置していますので、気兼ねなく利用いただければと思います。
6月18日~20日の日程で令和6年第2回定例町議会が開催されました
3月の第1回定例町議会で議決いただいた当初予算に2億1,049万4千円を追加するものです。大きなものとして農業基盤整備事業のうち川南地区水利施設等保全高度化事業負担金で、事業地区としては豊坂地区、清住地区の営農飲雑用水事業で本年度完成の予定であり、北海道の予算が確保されたことから大型の補正予算となったものです。
開盛を水源とする本施設は10年にもわたり、営農時期のハウス育苗期から防除作業期に配水池が渇水状態となり、水道職員を中心に消防水槽車でほぼ毎日給水を実施していたものであり、来春の営農時期からは解消される見込みとなっています。
また、定額減税関連の給付金、帯状疱疹ワクチン接種、新型コロナワクチン接種助成金のほか新規でDX推進支援業務を追加しました。DX推進は人口減少の中、2040年には職員が半減するとの推測もあり、少ない職員数で現状のサービスをどう維持していくのかが問われており、デジタルを活用した町民の利便性の向上、職員の業務効率化を目的として国ではデジタル田園都市構想交付金で後押ししているところであり、本町では遅れていたもののDX推進室を設置し積極的に進めることとしました。今回の補正は、その基礎的な調査である「現状の業務の可視化」をCIO(情報統括役員)に委託、派遣を受けて実施し、業務全体で自動化などの提案を受けるものであります。
採決にあたりましては、他に提案していた結婚新生活支援事業に3名、DX推進支援業務に1名の反対討論、6名の賛成討論があり、賛成6、反対3で可決されました。
議長を除く9名の町議会議員が一般質問
一般質問では9名の議員から通告がありました。
本町が抱える多くの課題に対して住宅対策、福祉対策、物価高騰対策(商工業対策)、人口減少対策、結婚支援対策、町民からの声、害獣対策、まちづくり株式会社、除雪対策、公園整備、定額減税、給付金、公園トイレ洋式化、旧消防庁舎活用、墓地管理、町づくり研究グループの育成など提案、意見などの質疑が繰り広げられました。
特に4月24日に人口戦略会議が公表した消滅可能性自治体、並びに町内情報誌が前の週に記事とした令和5年1年間の出生数が10人、婚姻数が4件という現実に対し、脱却への施策提案がなされました。
私は、会議が着目する20、30歳代女性が50%以上減少することが消滅可能性自治体となる定義に疑問もあり、10年前は65.6%で今回は57.6%と改善はしているものの、人口減少は進んでいることが実態であることと、地方自治体は町民が選択しなければ消滅などしないことは権利でもあります。
しかし、人口推計の数値は重く受け止める必要があると感じており、基幹産業である農業を持続的に発展させ教育、福祉を充実させていくことがまちづくりの根幹であることは言うまでもなく、きたみらい農協の6月号広報誌では訓子府地区7経営体に後継者が就農したとの記事もあり、大変うれしく思っているとともに次は結婚対策、そして教育につなげていかなければと気を引き締めさせられたところです。
(令和6年7月2日 訓子府町長)